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おじいちゃん。いつもと違う感じだけど、、と思ったら

[2026.06.02]

医療の現場やご家族の介護で、「いつもと何だか様子が違うけれど、これって病気なのかな…?」とモヤモヤしたことはありませんか?

高齢者の方の病気は、若い人のように「教科書通りの分かりやすい症状」が出ないことがよくあります。

今回は、見逃されがちな高齢者の危険なサインを見抜くための「魔法の合言葉『PUB』」と、絶対にスルーしてはいけないレッドフラッグ(危険信号)を、分かりやすくまとめました!

🔍 高齢者の「熱・お腹の不調」で疑うべき『PUB』とは?

高齢者の方が「熱がある」「なんだかお腹の具合が悪い」と病院に来たとき、私たち医療従事者が真っ先に頭に浮かべる強力な味方が、頭文字をとった『PUB(パブ)』という合言葉です。

頭文字 隠れた原因 高齢者ならではの注意点
P (Pulmonary) 肺感染症(肺炎) 特に「誤嚥(ごえん)性肺炎」は、風邪っぽく見えたり、熱すら出ないことがあります。
U (Urinary) 尿路感染症 腎盂腎炎(じんうじんえん)など。若い人のように尿の痛みを訴えないことも。
B (Biliary) 胆道系感染症 胆管炎や胆嚢(たんのう)炎。お腹をそこまで痛がらなくても進行しているケースがあります。

🚨 【おまけの重要疾患】心筋梗塞

「心筋梗塞=激しい胸の痛み」と思っていませんか?実は高齢者の場合、胸が痛くならないケースがめちゃくちゃ多いんです(80代ではわずか9%という報告も!)。

「胃がムカムカする」「吐き気がする」という一見お腹の風邪のような症状だけでも、心筋梗塞が隠れていることがあるので要注意です。

🧠 「ボケちゃった?」の裏に隠れる身体のSOS

「急につじつまの合わないことを言うようになった」「最近物忘れが激しい」

これらを「年のせい」「認知症のせい」で片付けてしまうのはちょっと待って!実は、体からのSOSが精神症状として出ているだけかもしれません。

① 急な混乱(せん妄)

昨日まで元気だったのに、急にパニックになったり、つじつまの合わないことを言い出したり……。

これは心の病気ではなく、重い感染症(菌血症)、脱水、塩分などのバランス崩壊(電解質異常)、新しく飲み始めた薬の副作用などが原因で脳がパニックを起こしている(せん妄)可能性が高いです。

② 認知症だと思ったら…?

徐々に進む認知症だと思って諦めていたら、実は治療すれば治る病気だった、というケースがあります。

  • よく使われる睡眠薬や安定剤(ベンゾジアゼピン系など)の影響

  • 甲状腺の機能が落ちている

  • ビタミンが不足している

    これらは原因を取り除けば、元通り元気になることも珍しくありません。

🚩 直ちに対応!緊急性の高い「レッドフラッグ」

以下の3つのパターンに当てはまる場合は、一刻を争うサイン(レッドフラッグ)です。迷わず医療機関を受診、または救急車を検討してください。

  • ⚡ 突発持続(「○時○分に突然始まった」と言えるレベル)

    数秒単位で「突然」症状が始まり、それが続く場合は、脳卒中、大動脈解離、心筋梗塞などの命に関わる血管の病気の可能性が極めて高いです。

  • 🤮 下痢を伴わない、突然の嘔吐

    高齢者の嘔吐を安易に「胃腸炎(お腹の風邪)」で片付けるのは危険です。下痢がないのに突然吐いた場合、脳(小脳)のトラブル(脳血管障害)を疑います。

  • 🍂 転倒(ころんでしまった)

    ただ足腰が弱って転んだのではないかもしれません。脳卒中を起こしたり、敗血症(重症の感染症)で急激に血圧が下がったりした結果、フラついて倒れたファーストサインの可能性があります。

💡 見逃さないための「最強のコツ」

高齢者の方の診察や体調管理で、一番大切なのは「普段との違い(ギャップ)」に気づくことです。

「平熱が35度台と低いので、37度前半の微熱でも本人にとっては大高熱かもしれない」

そんな風に、数字の見た目だけで判断せず、本人の基準に合わせた評価をしてあげてください。

「いつもなら朝ドラを見るのに、今日は横になっている」

「いつもより、ちょっとだけ元気がなくて言葉数が少ない」

この日頃の生活(ADL)からのほんの少しの変化を見極めることこそが、重大な病気を見逃さないための最大の秘訣です。ぜひ『PUB』と一緒に、頭の片隅に留めておいてくださいね!

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