お腹が出ていて、ビタミンDも不足していると危ない?
実は、お腹まわりの肥満とビタミンD不足が重なると、健康への影響が大きくなる可能性があります。
50歳以上の5,520人を追跡した研究では、腹部肥満とビタミンD不足が重なった人で、死亡リスクが最も高くなっていました。
「ビタミンDといえば骨でしょう?」
と思われる方も多いと思います。
もちろん骨にも大切です。
でも、ビタミンDは筋肉や体の炎症にも関係しています。
なぜ太っているとビタミンDが不足しやすい?
ビタミンDは脂に溶けるビタミンです。
そのため、体脂肪が多いとビタミンDが脂肪組織に取り込まれ、血液中で利用できる量が少なくなると考えられています。
つまり、
「肥満」と「ビタミンD不足」は一緒に起こりやすい。
ここが重要です。
ビタミンD不足は筋肉にも影響します
ビタミンDの働く場所は、骨だけではありません。
筋肉にもビタミンDを受け取る仕組みがあります。
ビタミンDが少ない人では、筋肉量の低下、歩く速度の低下、サルコペニアとの関連が報告されています。
特に血液中のビタミンDが20ng/mLくらいより低いところでは、サルコペニアのリスクが上がりやすいことも示されています。
年齢とともに、
「歩くのが遅くなった」
「立ち上がるのが大変になった」
「最近よくつまずく」
という方。
単なる年齢のせいとは限りません。
転倒にも関係します
高齢になると転倒は大きな問題です。
転倒から骨折。
入院。
そのまま筋力が落ちてしまうこともあります。
ビタミンDが不足している人では、1日800〜1000IU程度の補充によって転倒リスクが低下した研究があります。
ただし、
たくさん飲めば良いわけではありません。
高用量をまとめて飲む方法では、逆に転倒が増える可能性も報告されています。
サプリメントも「多ければ多いほど良い」ではありません。
では、どうすればいい?
まずは特別なことではありません。
魚、卵、きのこなどを食べる。
適度に外に出る。
そして歩く。
筋肉を使う。
高齢者では、ビタミンDだけではなく、運動とタンパク質摂取を一緒に考えることが大切です。
お腹まわりの肥満、ビタミンD不足、筋肉の低下。
一見別々の問題に見えますが、実はつながっているかもしれません。
健康診断で体重だけを見るのではなく、
「筋肉を落とさないこと」
「不足している栄養をきちんと補うこと」
も大切です。
特に高齢の方や、外に出る機会が少ない方。
気になる方はご相談ください。
