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心筋梗塞や狭心症の治療後、LDLコレステロールはどこまで下げる?

[2026.08.08]

心筋梗塞や狭心症でカテーテル治療(PCI)を受けた方にとって、LDLコレステロール、いわゆる「悪玉コレステロール」の管理はとても重要です。

現在では、動脈硬化による病気を経験した方では、LDLコレステロールは低いほど再発予防につながると考えられています。

目標は「55mg/dL未満」

心筋梗塞や狭心症、カテーテル治療後の方は、心血管病の再発リスクが高いグループに入ります。そのため、LDLコレステロールは一般的に、

55mg/dL未満

を目標にすることが推奨されています。

以前は70mg/dL未満が一つの目安でしたが、最近の研究では、55mg/dL未満を目指した方が、心筋梗塞や脳卒中、再度の血行再建治療などをより減らせる可能性が示されています。

40mg/dL未満まで下がっても大丈夫?

治療によってLDLコレステロールが40mg/dL未満、場合によっては30mg/dL未満まで下がることがあります。

「下がりすぎて体に悪くないの?」と心配される方もいますが、これまでの大規模研究では、非常に低い値になっても、筋肉障害、肝機能障害、認知機能低下、脳出血などが明らかに増えるという結果は示されていません。

ただし、すべての方が一律に40mg/dL未満を目指すわけではありません。短期間に心筋梗塞を繰り返した方など、特に再発リスクが高い場合には、より低い目標を検討することがあります。

薬を組み合わせて目標を目指します

まずはスタチンというコレステロールを下げる薬を使用します。それだけで目標に届かない場合には、エゼチミブ、PCSK9阻害薬、ベムペド酸、インクリシランなどを追加することがあります。

大切なのは、薬の種類や強さだけではなく、実際にLDLコレステロールが目標まで下がっているかどうかです。

一度はLp(a)の測定も

最近では、遺伝的に決まることが多い「リポタンパク質(a):Lp(a)」も注目されています。

Lp(a)が高い方は、LDLコレステロールがそれほど高くなくても、心筋梗塞や脳卒中のリスクが上がる可能性があります。値は生涯を通じてあまり変化しないため、成人では一度測定しておくことが勧められています。

患者さんに気をつけていただきたいこと

LDLコレステロールの薬は、症状がないと「もう飲まなくてもよいのでは」と感じることがあります。しかし、薬は現在の症状を取るためだけではなく、将来の心筋梗塞や脳卒中を防ぐために使用しています。

自己判断で薬を減らしたり、中止したりしないようにしましょう。

また、薬を飲み始めてから強い筋肉痛、力が入りにくい、尿の色が濃い、強いだるさなどが現れた場合には、早めに医療機関へご相談ください。

健康診断や他の医療機関で「コレステロールが低すぎる」と言われても、心筋梗塞や狭心症の治療後では、一般の方より低い目標が設定されている場合があります。薬を変更する前に、必ず主治医へ確認することが大切です。

食事や運動も重要ですが、カテーテル治療後の方では、生活習慣の改善だけで目標値を達成することが難しい場合があります。薬と生活習慣の両方を無理なく続けていきましょう。

まとめ

心筋梗塞や狭心症、カテーテル治療後の方では、LDLコレステロールは55mg/dL未満が一つの重要な目標です。

治療によって40mg/dL未満まで下がっても、多くの研究では大きな安全性の問題は確認されていません。

ただし、目標値は年齢、糖尿病、腎機能、心不全、過去の心筋梗塞の回数などによって異なります。検査結果だけで判断せず、主治医と相談しながら治療を続けることが大切です。

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