心臓が厚くなる「心肥大」は、なぜよくないの?
健康診断や心エコーで、
「心臓の壁が少し厚くなっていますね」
と言われたことはありませんか?
「筋肉が厚くなるなら、心臓が強くなったということでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、病気によって起こる心肥大は、心臓が頑張りすぎているサインです。
心臓も、無理をすると筋肉が厚くなる
たとえば高血圧が続くと、心臓は毎日、高い圧力に逆らって血液を送り出さなければなりません。
すると心臓の筋肉は、
「もっと力を出さないと」
と次第に厚くなっていきます。
最初のうちは力強く動けても、長い間この状態が続くと、心臓の筋肉はだんだん硬く、しなやかさを失っていきます。
心臓が厚くなると、血液をためにくくなる
心臓は、血液を送り出すだけではありません。
一度しっかり広がって、血液を受け入れることも大切です。
ところが心臓の壁が厚く硬くなると、
心臓が十分に広がれなくなります。
すると、心臓のポンプ力が一見正常でも、
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息切れ
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むくみ
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動悸
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疲れやすい
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夜になると息苦しい
といった心不全の症状が出てくることがあります。
これが、いわゆる「収縮する力は保たれているのに起こる心不全(HFpEF)」の一つの原因です。
不整脈も起こりやすくなります
心臓が硬くなると、血液を受け取る側の部屋にも負担がかかります。
その結果、心房が大きくなり、
心房細動などの不整脈が起こりやすくなります。
心房細動は動悸の原因になるだけでなく、脳梗塞のリスクにもつながります。
「心肥大=高血圧」とは限りません
心臓の壁が厚い場合、もっとも多い原因の一つは高血圧ですが、それだけではありません。
たとえば、
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心臓の弁の病気
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肥大型心筋症
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心アミロイドーシス
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その他の心筋の病気
などでも心臓の壁が厚くなることがあります。
特に高齢の方で、
心不全+心肥大+手根管症候群や脊柱管狭窄症
などがある場合には、ATTR心アミロイドーシスという病気が隠れていることもあります。
ATTR心アミロイドーシスは見逃されやすく、早期に診断して治療を始めることが重要とされています。
大切なのは「なぜ厚くなったのか」を調べること
心肥大そのものは、あくまで結果です。
重要なのは、
「なぜ心臓が厚くなっているのか?」
を調べることです。
血圧、心電図、心エコー、血液検査などを組み合わせることで、多くの場合その原因を探ることができます。
心臓が厚い=心臓が強い、ではありません
病気による心肥大は、
「心臓が鍛えられて強くなった」のではなく、
「心臓が長い間、無理をしてきた」サイン
と考えたほうがよいでしょう。
心肥大があるからといって、すぐに大きな病気というわけではありません。
ただし、その背景に高血圧や心臓病が隠れていることがあります。
健康診断などで
「心肥大」「左室肥大」「心臓の壁が厚い」
と言われたら、一度心エコーなどで詳しく確認することをおすすめします。
