日本人はビタミンD不足? 意外と知らない「太陽と魚」の大切な話
「日本は魚をよく食べる国だから、ビタミンDは十分なのでは?」
実は、そうとも言えません。
最近の研究では、日本人にもビタミンD不足がかなり多いことが分かってきました。
ビタミンDは、丈夫な骨をつくるだけでなく、筋肉など体のさまざまな働きに関係する大切な栄養素です。
では、なぜ不足しているのでしょうか。
ビタミンDは「食事+日光」でつくられる
ビタミンDの特徴は、食事から摂るだけではなく、皮膚に紫外線が当たることで体内でもつくられることです。
つまり、
魚をあまり食べない
+
外に出る時間が少ない
という生活が続くと、不足しやすくなります。
日本の研究でも、サケなどの魚介類をよく食べる人や、屋外で過ごす時間が長い人ほど、血液中のビタミンD濃度が高い傾向が報告されています。
夏でも油断できません
「日差しの強い日本なら大丈夫」と思うかもしれません。
ところが最近は、猛暑のため日中の外出を避けたり、紫外線対策を徹底したりする人も増えています。
さらにビタミンDは季節による変動も大きく、ある日本人の研究では、夏より秋から冬にかけてビタミンD欠乏者が大きく増加していました。
日差しが弱くなる冬は、特に注意したい季節です。
不足すると何が問題?
ビタミンDが強く不足すると、カルシウムを十分に利用できなくなり、
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骨が弱くなる
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骨粗しょう症や骨軟化症につながる
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子どもでは「くる病」の原因になる
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筋力低下などにつながる
といった問題が起こります。
妊娠中のビタミンD不足と、妊娠・出産に関するさまざまな問題との関連についても研究が進められています。
ただし、ビタミンDをたくさん飲めば、あらゆる病気を予防できるという意味ではありません。
まずは「欠乏させない」ことが重要です。
では、どうすればいい?
基本は難しくありません。
① 魚を食べる
サケ、サバ、イワシなどの魚は、ビタミンDを多く含みます。
まずは週に2回程度、魚料理を取り入れることを意識してみましょう。
② 適度に外へ出る
皮膚では日光によってビタミンDがつくられます。
もちろん、強い紫外線を長時間浴びる必要はありません。
季節や時間帯、皮膚の状態にもよりますが、無理のない範囲で屋外活動を取り入れることも大切です。
③ 不足が心配なら血液検査
ビタミンDの状態は、血液中の
25(OH)D=25-ヒドロキシビタミンD
を測定することで評価できます。
一般に20ng/mL未満を「欠乏」とする基準がよく用いられますが、評価基準は目的やガイドラインによって多少異なります。
特に、
高齢者、骨粗しょう症のある方、ほとんど外出しない方、魚をほとんど食べない方、吸収障害のある方などでは、不足していないか確認する意味があります。
サプリメントは多ければ多いほどいい?
ここは注意が必要です。
ビタミンD欠乏が確認された場合、海外のガイドラインでは、一定期間しっかり補充してから維持量へ移行する方法が用いられています。
しかし、数万IUという高用量を自己判断で飲むことはおすすめできません。
ビタミンDは脂溶性ビタミンのため、過剰摂取すると高カルシウム血症などを起こすことがあります。
不足が疑われる場合には、血液検査や病気、腎機能、服薬状況などを確認しながら、医師と相談して補充するのが安心です。
大切なのは「魚・外出・必要なら検査」
日本人にとって、ビタミンD不足は決して珍しい問題ではなさそうです。
特別な健康法を始めるより、
「魚を食べる」
「適度に外へ出る」
「不足が疑われたら調べる」
まずはこの3つで十分です。
健康のために日光を避けすぎたり、逆にサプリメントを大量に飲んだりするのではなく、ちょうどよいバランスを見つけることが大切です。
