果物と野菜
[2025.06.06]
かつて信じられてきた“果物=健康”説に、いよいよ疑問の声が強まっています。
果物に含まれる果糖(フルクトース)は、摂りすぎると脂肪肝の原因になったり、中性脂肪の増加、肥満、インスリン抵抗性などのリスクを高めることが指摘されています。
もちろん、果物にはビタミンA・C・葉酸、カリウムなどのミネラル、食物繊維、ポリフェノール、カロテノイドといった、現代人が不足しがちな栄養素も豊富に含まれています。
ただし、これらの栄養素の多くは野菜からも十分に摂取可能です。日常的に野菜をしっかり食べている人にとっては、果物の健康メリットはそれほど大きくないかもしれません。
一方で、野菜だけでは不足しがちな栄養素もあります。代表的なものがビタミンDです。
ビタミンDは通常、魚(特に鮭など)、鶏卵、きのこ類から摂取できます。これらを食事に取り入れれば、ビタミンD不足の心配はほとんどありません。
逆に、ビタミンDが不足すると、カルシウムやリンの吸収が悪くなり、骨粗鬆症などのリスクが高まるおそれがあります。
「野菜好き=健康長寿」のイメージは根強いですが、特定の食品に偏りすぎず、バランスよくいろいろな食品を摂ることが、真の健康につながります。