検診で見つかる 右脚ブロックって
健康診断の心電図で「右脚(うきゃく)ブロック」って書かれていると、「えっ、心臓のどこかが詰まってるの!?」とびっくりしてしまいますよね。
特に若い人がこれを見つけると不安になると思いますが、結論から言うと、若い人の右脚ブロックのほとんどは「心配のないもの(ただの体質)」です!
そもそも「右脚ブロック」ってなに?
心臓は、微弱な電気の合図でドクドクと動いています。その電気の通り道は、途中で「右側(右脚)」と「左側(左脚)」の2本に分かれます。
「右脚ブロック」とは、この右側のルートの電気が、ちょっとだけ足踏み(遅れて)している状態のことです。
完全に道が通れなくなっているわけではなく、電気が少し遠回りしているだけなので、心臓自体はちゃんと動いています。
若い人の場合、9割以上は「生まれつきの個性」
若い人の場合、心臓の病気ではなく、以下のような「体質」や「生まれつきの形」が原因のことがほとんど(9割以上)です。
-
痩せ型の人: 胸の厚みが薄いと、心電図の機械が電気のちょっとしたズレを拾いやすくなります。
-
骨格のバランス: 心臓の位置や胸の骨の形によって、たまたまその波形が出やすい人がいます。
学校や職場の健康診断で、他の項目に何も異常がなければ、基本的には「足が速い人」「背が高い人」と同じような心臓の個性(生理的なもの)だと思って大丈夫です。
【念のため】ごく稀に隠れているかもしれない病気
基本は心配ないのですが、ごく稀に心臓の病気が原因でこの波形が出ていることがあります。特に若い人で注意したいのは以下の3つです。
1. 心臓の壁に小さな穴がある(心房中隔欠損症など)
生まれつき心臓の右側と左側を仕切る壁に、小さな穴が開いている病気です。 右側の心臓に血液が多く流れ込んで負担がかかるため、右脚ブロックの波形が出ます。大人になるまで症状が出ず、健康診断で初めて気づくことも多いです。
2. ブルガダ症候群(電気の乱れ)
心臓の形は正常なのに、電気の巡りだけが急に乱れてしまう不整脈の病気です。20代〜50代の男性に多く、夜間などに突然怖い不整脈を起こすことがあります。
3. 心筋症(心臓の筋肉の病気)
心臓の筋肉の一部が、生まれつき、または何らかの原因で傷んでしまっている状態です。電気の通り道がそのせいで邪魔されてしまいます。
こんな症状があったら、一度「循環器内科」へ!
「ただの個性」か「隠れた病気」かを見分ける一番の方法は、心臓の超音波(心エコー)検査をすることです。ゼリーを塗って胸に機械を当てるだけの、痛くない検査です。
特に、以下のようなサインがある場合は、念のため一度「循環器内科」を受診してください。
-
ときどき胸がドクドクする(動悸)、脈が飛ぶ
-
一瞬、頭がクラッとしたり、気を失いそうになった(失神)
-
階段を上ると、人より明らかに息が切れる
-
家族や親戚に、若くして原因不明の突然死をした人がいる
まとめ
若い人の右脚ブロックは、「大半は心配のない個性だけど、一度エコー検査をして安心をもらっておくとベスト!」というものです。
もし健康診断で指摘されてモヤモヤしているなら、お守りがわりに一度病院で診てもらってくださいね。
