羽鳥アナウンサーの クインケ浮腫
羽鳥アナウンサーが発症したクインケ浮腫。実は結構メジャーな病気です。
朝起きたら突然、唇やまぶたがパンパンに腫れていた…。
「何か食べ物に当たった?」「虫に刺された?」と思って病院を受診したら、「クインケ浮腫(血管性浮腫)」と言われることがあります。
あまり聞き慣れない病気ですが、原因によっては命に関わることもあるため、正しい知識を持つことが大切です。
クインケ浮腫(血管性浮腫)とは?
血管性浮腫とは、皮膚や粘膜の深い部分に水分がたまり、急に腫れる病気です。
よく腫れる場所は、
- 唇
- まぶた
- 舌
- のど
- 手足
- 性器
などです。
腫れは数時間から数日続き、痛みよりも「違和感」や「張った感じ」が目立つことが多いのが特徴です。
実は2種類あります
血管性浮腫には、大きく分けて2つのタイプがあります。
① アレルギー型(ヒスタミン型)
こちらは比較的よく見られるタイプです。
原因は
- 食べ物
- 薬
- ハチなどの虫刺され
- 花粉やその他のアレルギー
など。
特徴は、
✅ じんましんを伴うことが多い
✅ 数分〜数十分で急に腫れる
✅ 抗ヒスタミン薬やステロイド、アドレナリンが効く
という点です。
② ブラジキニン型
こちらは少し特殊で、アレルギーではありません。
原因として多いのは
- ACE阻害薬(高血圧や心不全の薬)
- 遺伝性血管性浮腫
- まれな免疫の病気
などです。
特徴は、
✅ じんましんが出ない
✅ 数時間かけてゆっくり腫れる
✅ 抗ヒスタミン薬やステロイドが効きにくい
✅ 舌やのどが腫れやすい
という点です。
「薬」が原因になることも
意外に知られていませんが、高血圧の薬が原因になることがあります。
特に注意が必要なのがACE阻害薬です。
代表例
- エナラプリル
- イミダプリル
- リシノプリル
- ペリンドプリル など
服用開始直後だけでなく、
何年も飲み続けていて突然発症することもあります。
そのため、
「長く飲んでいる薬だから関係ない」
とは言えません。
こんな症状は要注意!
次の症状があれば、すぐに救急受診してください。
- 舌が腫れる
- 声がかすれる
- 飲み込みにくい
- 息苦しい
- のどが締め付けられる感じがする
のどの腫れは空気の通り道を塞いでしまうため、命に関わることがあります。
病院では何を調べるの?
医師はまず、
- じんましんがあるか
- 服用中の薬
- 家族に同じ病気の人がいるか
を確認します。
必要に応じて、
- C4
- C1インヒビター
- トリプターゼ
などの血液検査を行いますが、診断は症状や経過をもとに行われることが多いです。
治療は原因によって違います
アレルギー型なら
- 抗ヒスタミン薬
- ステロイド
- 重症ならアドレナリン
が有効です。
ブラジキニン型なら
これらの薬はあまり効きません。
代わりに、
- イカチバント
- C1インヒビター製剤
などの専用治療薬が使用されます。
日頃から気を付けたいこと
血管性浮腫を経験したことがある方は、
- 原因薬は自己判断で再開しない
- お薬手帳を携帯する
- 新しい医療機関では必ず既往歴を伝える
- 顔や舌が腫れたら早めに受診する
ことが大切です。
まとめ
クインケ浮腫(血管性浮腫)は、「単なる腫れ」と軽く考えてはいけない病気です。
特に、
- じんましんがない
- 高血圧の薬(ACE阻害薬)を飲んでいる
- 舌やのどが腫れてきた
という場合は、アレルギーとは違うタイプの可能性があります。
もし息苦しさや声のかすれを伴う場合は、ためらわず救急外来を受診してください。
原因によって治療法が大きく異なるため、早めの診断と適切な治療が何より重要です。
