運転してはいけない人たち
[2025.05.13]
近年もなお、自動車による歩行者への暴力的な事故が報道され続けています。
ときどき「この患者さん、運転しても大丈夫でしょうか?」といった問い合わせをいただくことがあります。
運転をしてはいけないとされている病状は、以下の通りです。
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統合失調症、双極性障害、その他の精神疾患
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てんかん
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再発性の失神
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無自覚性の低血糖
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脳卒中
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重度の眠気を伴う睡眠障害
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認知症
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アルコール、麻薬、あへん、または覚醒剤などの中毒
循環器の分野で関連が深いのは「失神」ですが、実際には失神の種類によって運転再開までの待機期間が異なります。
たとえば:
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血管迷走神経性の失神で初発の場合、運転制限は特にありません。
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1年に1~6回の失神がある場合は、1か月の待機が必要です。
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上室性頻拍による失神で、アブレーション治療が行われた場合は、1週間の待機期間となります。
なお、「運転不適合」とされる方もいます。周囲の理解と注意がなければ、大きなリスクを伴うことになります。
運転再開には医師の確認が必要なものもあります。心配な方はぜひご相談ください。