メニュー

ダニ媒介感染症

ダニ媒介感染症とは、ウイルスや細菌などの病原体を保有するダニ(主にマダニやツツガムシなど)に刺されることで発症する感染症の総称です。国内外でさまざまな疾患が知られており、重症化や死亡例も報告されています。

主なダニ媒介感染症(日本国内で確認されているもの):


  • SFTSウイルスを持つマダニに刺されることで感染。発熱、消化器症状(嘔吐、下痢、腹痛など)が主な症状で、重症化や死亡例もあります。ワクチンや有効な抗ウイルス薬はなく、対症療法が中心です。


  • リケッチアの一種を持つマダニに刺されることで感染。高熱、発疹、刺し口が特徴で、重症化すると死に至ることもあります。


  • ボレリア属細菌を持つマダニに刺されることで感染。特徴的な遊走性紅斑、発熱、筋肉痛、関節痛、神経症状など多彩な症状が現れます。


  • ダニ媒介脳炎ウイルス(フラビウイルス科)を持つマダニに刺されることで感染。発熱、頭痛、筋肉痛、神経症状(けいれん、麻痺、意識障害など)が現れ、致死率や後遺症のリスクも高いです。日本では北海道で発生が確認されています。


  • ボレリア属菌による感染症で、発熱と無熱期を繰り返すのが特徴。頭痛、筋肉痛、関節痛、時に神経症状や出血症状を伴います。


  • ツツガムシ(ダニの一種)に刺されることで感染。発熱、発疹、刺し口が主な症状です

-----------------------------------------------

  • 主に野外(草むら、藪、山林など)でダニに刺されることで感染します。

  • 予防のためには、長袖・長ズボン・帽子・手袋などで肌の露出を減らし、明るい色の服装でダニの付着を確認しやすくすることが推奨されます。虫除け剤の活用や、屋外活動後の入浴・マダニの有無の確認も重要です。

****は通常ありませんが、SFTSでは発症動物との接触で感染する場合もあるため注意が必要です。

感染症名 主な病原体 主な症状 主な媒介ダニ 備考
重症熱性血小板減少症候群(SFTS) SFTSウイルス 発熱、消化器症状、重症化で死亡例 マダニ 治療法なし、対症療法のみ
日本紅斑熱 リケッチア 発熱、発疹、刺し口 マダニ  
ライム病 ボレリア属細菌 遊走性紅斑、発熱、神経症状 マダニ  
ダニ媒介脳炎 ダニ媒介脳炎ウイルス 発熱、頭痛、神経症状 マダニ 北海道で発生
回帰熱 ボレリア属菌 発熱・無熱期の反復、神経症状 マダニ  
ツツガムシ病 リケッチア 発熱、発疹、刺し口 ツツガムシ  
▲ ページのトップに戻る

Close

HOME