薬が原因で便秘
[2025.01.06]
便秘は若い女性に多くみられる一方、高齢になると男女差が少なくなる傾向があります。この背景には、疾患治療のために使用されている薬が関与している可能性があります。
薬剤性便秘の主な原因となる薬
以下の薬剤は便秘を引き起こす可能性があることが知られています:
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循環器系の薬剤
- Ca拮抗薬(カルシウム拮抗薬)
- 抗不整脈薬
- 血管拡張薬
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消化器や精神神経系の薬剤
- 抗精神病薬
- 抗パーキンソン病薬
- 腹痛薬
- 制酸剤(胃薬)
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その他の薬剤
- 化学療法薬(抗がん剤)
- 鉄剤
- 痛み止め(NSAIDsやオピオイド系鎮痛剤)
- 過活動膀胱薬
- 抗ヒスタミン薬
対策と注意点
便秘が薬剤によるものである場合でも、むやみに薬を中止することは危険です。本来の疾患治療に悪影響を及ぼす可能性があるため、以下のような対応が推奨されます:
- かかりつけ医に相談
薬の変更や調整が可能かを検討してもらう。 - 生活習慣の改善
水分摂取、食物繊維の摂取、適度な運動を心がける。 - 便秘薬の活用
医師の指導のもと、適切な下剤や便秘薬を使用することも選択肢の一つです。
便秘の原因が薬剤に起因する場合でも、適切な対応を行えば改善が期待できます。まずは症状を医師に相談し、最適な治療方針を検討することが重要です。