ドキドキするのは心房細動
こんにちは。今年も正月休みは別の病院で当直業務をしていました。もともと仕事中心の生活なので、正月も当直をすることが増えてきました。その分、家族には申し訳ない気持ちでいっぱいです。
外来では、「胸がドキドキする」といった動悸の症状を訴えて来院される患者さんが少なくありません。その中でも、多くの方が心房細動を患っています。心房細動は、脳梗塞の原因にもなる重大な病気です。
心房細動は、心臓の一部である心房が1分間に300回という速さで震え、脈が不規則になる状態を指します。この震えにより血液がよどみ、血栓ができやすくなります。その血栓が血流に乗って脳の血管を詰まらせると、大きな脳梗塞を引き起こします。
心房細動は、早期に発見できれば脳梗塞を十分に予防することが可能です。しかし、症状が軽かったり一時的だったりする場合、「大丈夫だろう」と放置されてしまうケースが少なくありません。放置すると重大な結果を招く可能性があるため、早期の診断と治療が非常に重要です。
日本では、心房細動の罹患率は約170万人と推定されています。かなり多い数字です。高齢になるほど発症リスクは高まりますが、若年層にも発症することがあります。実際に、17歳で心房細動が原因となり脳梗塞を発症した症例を担当した経験もあります。
心房細動は、発見さえできれば治療は比較的簡単に行えます。治療を行うか否かで、生活の質や将来の健康リスクに大きな差が出ます。自覚症状がない場合でも心房細動になっていることがあり、脳梗塞で初めて発見されるケースも少なくありません。
定期的な健康診断や心電図検査を受けること、また脈が不規則に感じられる場合には早めに医療機関を受診することが、早期発見と予防の鍵となります。ぜひ健康管理を心がけてください。
今年もブログを通じて簡単にできる効率よい健康管理をおすすめいたします。