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糖尿病コントロールをはばむ果糖

[2025.01.03]

当院には糖尿病の患者さんが多く来院されていますが、最近、HbA1cの値が高くなっている方が増えています。お話を伺うと、リンゴやバナナ、はちみつを食べる機会が増えたという方が多いようです。

リンゴは、100gあたりの果糖(フルクトース)の含有量が(7.7g)、バナナ(6.2g)と並び、果物の中でも比較的多い部類に入ります(いちご:2.1g)。そこで、果糖について少しご説明します。

 

 

果糖(フルクトース)の特徴と影響
果糖は甘みが強く、主に肝臓で代謝されます。その際、以下のような影響が生じることが知られています:

  1. 老化反応物質(AGEs)の増加
    果糖は糖化反応を起こしやすく、グルコースの約10倍ものAGEs(終末糖化産物)を生成します。これにより、老化が進行し、動脈硬化のリスクが高まります。

  2. 中性脂肪の蓄積
    基本的に果糖は小腸でグルコースに変換されますが、過剰に摂取された場合、肝臓で中性脂肪に変換されます。これが脂肪肝の原因となります。

  3. インスリン抵抗性の悪化
    果糖自体は血糖値を直接上げませんが、肝臓に過剰な負担をかけることでインスリン抵抗性を引き起こします。この状態ではインスリンが十分に働けず、結果として血糖コントロールが悪化します。

果物の摂取について
果物には食物繊維が含まれているため適切に摂取する限り悪影響ばかりではありませんし、すべての果物が悪いわけではないので調べてみるのもいいかと思います。採血データや体重の変化を見ながら摂取量を調整することが重要です。

糖尿病管理の一環として、果物の量や種類を適切に選ぶことで、健康を維持しやすくなるでしょう。

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