睡眠時無呼吸 なぜ悪い 死亡率が上がるから
[2025.01.29]
睡眠時無呼吸になると7~8年後には20~30%の人が死亡すると言われています。
ただいびきをする病気ではないですよ。
睡眠時無呼吸症候群が未治療だと起こり得る疾患
- 高血圧
- 心筋梗塞、心不全
- 脳卒中
- 糖尿病
- うつ病や不安障害
- 認知症
- 緑内障
睡眠時無呼吸症候群(SAS: Sleep Apnea Syndrome)が悪い理由は、睡眠中の呼吸停止や低呼吸(呼吸が浅くなること)が、体全体に多大な悪影響を及ぼすためです。以下に具体的な影響と理由を詳しく解説します。
1. 酸素不足(低酸素血症)
- 影響: 無呼吸や低呼吸の間、血中の酸素濃度が下がります。
- 結果:
- 臓器や組織が酸素不足に陥り、特に心臓や脳に負担をかけます。
- 慢性的な酸素不足は、心血管疾患や脳血管障害のリスクを高めます。
2. 睡眠の質の低下
- メカニズム:
- 無呼吸が発生すると、脳が酸素不足を感知して覚醒反応を起こし、呼吸を再開させます。
- これにより、深い睡眠(特に身体を回復させるノンレム睡眠)が中断されます。
- 結果:
- 睡眠不足や浅い睡眠状態が続くことで、日中の疲労感や集中力低下を招きます。
- 長期的には、免疫力の低下や慢性的な疲労に繋がります。
3. 心血管系への負担
- 影響: 睡眠中の呼吸停止は、血圧や心拍数を大きく変動させます。
- 結果:
- 高血圧の発症・悪化
- 心不全、心筋梗塞、心房細動などのリスク増加
- 脳卒中(脳血管障害)のリスク増加
4. 血糖コントロールの悪化
- 影響: 睡眠不足や低酸素血症が、インスリン抵抗性を高めます。
- 結果:
- 糖尿病のリスクが高まる。
- 既に糖尿病がある場合、血糖コントロールが悪化する可能性があります。
5. 日中の眠気・注意力低下
- メカニズム:
- 夜間の睡眠が断続的に中断されることで、昼間に強い眠気を感じやすくなります。
- 結果:
- 交通事故や作業中の事故のリスクが増加。
- 職場や学校でのパフォーマンス低下。
6. 認知機能への影響
- 影響: 睡眠不足や慢性的な酸素不足が脳にダメージを与える。
- 結果:
- 記憶力や集中力の低下。
- 認知症のリスク増加(特にアルツハイマー型認知症との関連が指摘されています)。
7. その他の健康リスク
- 免疫機能の低下:
- 睡眠不足が免疫力を弱め、感染症のリスクを高める。
- 代謝異常:
- 肥満や脂質異常症(コレステロール異常)との関連が強い。
- 最近は全身に炎症を来たすことがすべての元凶だと言われています。
家族にも健康被害を来たしている可能もあるのではと思います。(間接喫煙みたいなものですね。)
まとめ
睡眠時無呼吸症候群を放置すると、身体のあらゆるシステムに悪影響を及ぼし、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。適切な治療(CPAP、体重管理、生活習慣の改善など)を行うことで、症状を軽減し、健康リスクを大幅に低減できるため、早期の診断と治療が非常に重要です。