ネコとマタタビ
[2025.05.06]
テレビをつけると、可愛いネコの映像を見ることがあります。
以前から気になっていたのですが、気ままなネコがマタタビを前に酔っ払ったように転げ回るのは、なぜなのでしょうか?調べてみました。
これは家ネコだけでなく、ネコ科の動物全般に見られる行動だそうです。マタタビは東アジアに自生する植物ですが、ヨーロッパではキャットニップというハーブで同様の行動が確認されています。もちろん、ライオンやヒョウ、ジャガーにも同様の反応が見られます。
双方を調べたところ、「ネペタラクトール」という物質が、ネコにマタタビ反応を引き起こすことがわかってきています(この物質は「イリドイド」という化合物に分類されます)。
ネコの性行動を司る偏桃体が、この反応に関与していると言われていますが、去勢されたネコや性別に関係なく反応を示す場合もあります。ただし、反応には個体差があり、約3割のネコは反応しないそうです。
また、イリドイドには蚊を避ける作用があることから、フィラリア予防にも役立っている可能性があります。さらに、ネコの報酬系が活性化され、オピオイド系の物質が分泌されることで、多幸感を得ているようです。
そんなネコの様子を見ると、ついマタタビをあげてみたくなりますね。