帯状疱疹もまだまだ
[2025.08.08]
帯状疱疹は、皮膚に赤いブツブツや水ぶくれができて強い痛みを伴う病気です。
もともとは子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが、体の中で長く眠っていて、免疫が弱ったときに再び動き出すことで発症します。
胸の痛みで来院された方の中にも、この病気が原因だったというケースがあります。
特徴的な湿疹が出ればすぐにわかりますが、初めのうちは湿疹がなく、痛みだけの場合もあります。そのため、ほかの病気と間違えられることも少なくありません。
「帯状疱疹は一度かかればもうかからない」と思われがちですが、実際には再発することがあります。統計では数%と言われていますが、実際の診療ではもっと多い10-20%程度に感じます。
一度かかるとウイルスは全身に残るため、次は別の場所に出ることもあります。
発症する場所によっては、目に症状が出て失明する危険があります。さらに、約2~3割の方は痛みが長く続き、一生残ってしまうこともあります。
最近では、帯状疱疹を防ぐ優れたワクチンが登場しています。
一度かかった方でも、再発を防ぐためにワクチン接種をおすすめします。