日常での息切れ 大動脈弁狭窄症
[2025.10.19]
学生時代に学んだころは、心臓の弁膜症の原因はリウマチ熱とされていましたが、現在では医療の進歩により、動脈硬化が主な原因と考えられています。特に高齢者に多く見られる大動脈弁狭窄の患者さんが増えています。
症状は、坂道を登ったり布団の上げ下げ、庭の手入れなどで息切れを感じることがあります。「年のせいかな」と思っていたら実は弁膜症だった、ということも少なくありません。ゆっくり進行する病気のため自覚しにくく、友人と一緒に歩いていて自分だけ遅れて気づく場合もあります。
大動脈弁狭窄は、心臓の出口にある逆流防止弁(大動脈弁)が動脈硬化で硬くなり、心臓から血液が送り出しにくくなる状態です。ホースで水を撒くときに出口を絞るイメージで、心臓(ホース)に負担がかかり心不全を招くことがあります。
現在はカテーテル治療などで比較的簡便に治療できるケースも増えています。息切れを感じたら「年のせい」と片づけず、まずはご相談ください。