PSG検査の結果
[2025.02.05]
PSG検査の結果の見方
① 無呼吸低呼吸指数(AHI:Apnea-Hypopnea Index)
無呼吸(10秒以上の呼吸停止)や低呼吸(酸素低下を伴う浅い呼吸)が 1時間あたりに何回起こったか を示す指標。
AHIの値によって、睡眠時無呼吸症の重症度が分類されます。
AHI値(1時間あたりの無呼吸・低呼吸回数) | 重症度 |
---|---|
5未満 | 正常 |
5~15 | 軽症 |
15~30 | 中等症 |
30以上 | 重症 |
例:
- AHI 20 → 1時間に20回の無呼吸・低呼吸がある(中等症)
- AHI 35 → 1時間に35回の無呼吸・低呼吸がある(重症)
② 酸素飽和度(SpO₂)
- 正常値:96~99%
- 90%以下 になると、酸素不足によるリスクが高まる
- 80%以下 になると、心血管系に深刻な影響を及ぼす可能性あり
例:
- 最低 SpO₂ 85% → 軽度の酸素低下
- 最低 SpO₂ 75% → 深刻な酸素低下で、治療が必要
③ いびきの頻度と音の大きさ
- 強いいびきが続く → 上気道の狭窄が疑われる
- いびきが突然止まる → 無呼吸による可能性
PSG検査の結果を踏まえた治療の選択
① 軽症(AHI 5~15)
- 生活習慣の改善(減量・横向き寝・禁酒)検査結果によってお勧めします。
- マウスピース(口腔内装置)の使用
② 中等症(AHI 15~30)
- CPAP治療をお勧めすることもあります。
- マウスピースを試すことも可能
③ 重症(AHI 30以上)
- CPAPが基本治療
- 手術(扁桃摘出・鼻中隔矯正)が適応されることも
まとめ
- AHI(1時間あたりの無呼吸回数) が 5以上 なら睡眠時無呼吸症の可能性あり
- SpO₂(血中酸素濃度) が 90%以下 になると酸素不足が懸念される
- CPAP治療 は中等症以上に推奨される
PSG検査の結果をもとに適切な治療を選び、快適な睡眠を取り戻しましょう!