蛋白尿と血圧と治療
[2025.09.07]
このたび、6年ぶりに高血圧管理のガイドラインが改訂されました。
つまり、高血圧の治療方針が大きく変更されたということです。
ざっくり言えば、治療開始の血圧の基準が「高齢者であっても130/90mmHg以上」に引き下げられ、従来よりも厳しくなりました。以前はもう少し高くても様子を見ることができましたが、今後はこの基準を超える場合、1か月以内に治療を開始することが推奨されています。
また、血圧を下げるための薬についても、具体的に使用すべき薬剤が明示されています。
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蛋白尿がある場合:RA系阻害薬(レニン・アンジオテンシン系阻害薬)が推奨されます。
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蛋白尿がない場合:RA系阻害薬に加えて、カルシウム拮抗薬やサイアザイド系利尿薬の使用も認められています。
高血圧は全身に障害を引き起こす疾患であり、単なる「血圧の数字」だけの問題ではありません。
したがって、治療には全身管理が求められ、それぞれの患者さんに応じたオーダーメイドの治療が重要だとされています。
特に現在だけでなく、将来悪くならない為の治療になるのが高血圧治療です。
ガイドラインにその強い意志が摘み取れますね。